19冊目は、またまた冒険物『ダリエン地峡決死行』北澤豊雄
こちらも、『たまたまザイール、またコンゴ』と同じく、こちらの記事で紹介されていた本です。
ダリエン地峡決死行 (産業編集センター・わたしの旅ブックス)
帯に書いてある通り、コロンビア・パナマ国境にあるダリエン地峡という密林地帯をコロンビアからパナマに向けて徒歩で越えたノンフィクションです。
密林には猛獣もいるし、ゲリラもいる。そして北澤さんは冒険家でも探検家でもないし、特段体を鍛えたアウトドア派というわけでもなさそうです。そそのかされて、すっかりその気になって行ってみれば、という感じで始まります。まあ、スペイン語ができるので、現地の人との意思疎通は問題無いのですが。
私も、旅や冒険のノンフィクションを色々読んできました。中には生きて帰れなかった人もいますが、この方の場合も一歩間違っていたら、運が味方してくれなかったら、そうなったかもしれないというのは否定できません。
もちろん、いい人と巡り会えたというのはありますし、そういう人を引き寄せられる人柄もあるとは思います。でも、本当に「ラッキー」だったと思わずにはいられないです。
現地の大使館というのも、こういうある意味遊びで来た人たちの面倒をみることになるわけですから、ご苦労なことです。
この本は第16回「開高健ノンフィクション賞」の最終選考に残った本だそうです。だから、本当に読む分には面白いです。でも、「良い子は決して真似しないように」とは言いたいですね。