2021年3月に読んだ41-43冊目
3月は一冊、分厚い本を読み始めてしまったため、やはり3冊で終わりました。
41冊目は、
久しぶりの姫野カオルコさん。
姫野さんは私より5歳ほど年上なんです。
で、この『青春とは、』は彼女の高校時代を振り返るようなお話。滋賀県の田舎の公立高校が舞台。
私も地方の公立高校出身なんだけど、ここまでは田舎じゃなくて、でも同じように元は旧制中学で、学校のゆるい感じとか似ている。で、5年違ってもですね、あんまり変わらないんですよ。あの頃って5年で時代が変わったりしない。まだ、パソコンも、携帯はおろか、ポケベルだって無い。通信手段は家の電話と公衆電話。そして直筆の手紙。
ということで、昭和50年代に高校生だった人は読む価値あると思いますよ。軽い感じですけど、かなり懐かしめます。
42冊目は、
柚月裕子さんは初めてです。新聞広告が結構大々的で気になっていました。
私、ミステリーはそんなに読む方じゃないんですけど、横山秀夫さんが大好きで、で、横山さんもあと何冊書けるかという昨今、横山さんに代わって楽しめる作家さんが欲しいというのもあり、読んでみました。
四国遍路をしている元刑事と新たなる事件が絡み合う話です。途中で犯人がどこにいたのかは見当がつきました。
昔の男と昔の妻みたいなキャラクターが、最近だめな私です。うーん、「**さんを俺にください」とかも、無いなー。そうでしょ?
まあ、これ一冊で判断してはだめでしょうけど。
43冊目は、
この本を「傑作」と書いている人がいたので、読みたくなり、でも絶版で、古本で買いました。ところが何とこの4月に新潮文庫で復刻です。ちょっとびっくり。
この本は、亡くなられた藤田宜永さんの自伝的小説です。単行本で605ページ。そしてまたもやこの本もご自身の高校時代の話。高校から東京で下宿生活をし、遊びまくって落第もしています。私より13歳年上ですから、世代は違いますけど、昔の日本映画を見ているようで、とっても懐かしい気落ちで読みました。あー昔の新宿とかね。
メチャクチャなことをやっていますが、若いならそれくらい有りだと思います。今からでも映画にしてほしいくらいです。ちょっと懐メロになっちゃうかな。
今月の高校時代を振り返る2冊は、両方とも自伝的要素が高く、その共通点は親との確執。いかに親から逃げるかという点。作家になるような方にありがちなのかと思ったり。
4月はもう少し冊数を読みたいものです。